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岡山の郷土料理「岡山寿司」は、酢飯の上に
海老、ままかり、さわら、もがい、あなご、きぬさや、
蓮根、椎茸、錦糸卵などの具を豪華に飾ったバラ寿司です。
上はとても豪華なのに、下はただの酢飯です。
見栄っ張りなのかって? いえ、いえ。
岡山寿司には、こんな言い伝えがあります。
名君といわれる岡山藩主池田光正公は、倹約令を出しました。
倹約は良いことではありますが、
食事についても「一汁一菜」とのお触れで、民衆は困ってしまいました。
「祭りじゃあゆうのに、ごっつぉー(ごちそう)はねえんか」
「娘の嫁入りに寿司ひとつないとは・・・。」
などという悲痛な声がわきおこりました。
そこで、民衆は知恵を絞って、良い方法を思いつきました。
まず、重箱の底に、海老や魚、貝、しいたけ、れんこんなどの
豪華な具材を敷き詰めます。
そして、その上に白い酢飯をつめこんで蓋をします。
お祝いにお寿司を持って行こうとして、
途中で役人に見咎められても、
ふたを開けて、「ただの酢飯です」と中身を見せればよいのです。
そして、先方についたら、重箱の上に空の入れ物を置いてひっくりかえします。
重箱を持ち上げると、豪華な具材をのせた岡山寿司が登場するのです。
当時の人々は、「やった!」とほくそ笑んだことでしょう。
岡山に来られたら、おいしい岡山寿司を食べてみてくださいね。
そして、岡山寿司を思いついた人たちの
にんまりした顔を思い浮かべてみてください。