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芸備線矢神駅には小さな駅舎が残っています。

昔はもっと大きな駅だったのですが、

1990年代に、事務室の部分を取り壊し、現在の形になりました

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ここも無人駅で、昔は駅前の商店で乗車券を売っていた時代もあったのですが、

現在は、券売機もなく、列車を降りるときに、料金表を見てお金を入れることになっています。

矢神駅の上りホームには、珍しい御衣黄桜(ぎょいこうざくら)が植えられています。

咲き始めは淡い黄緑色で、だんだんと黄色になり、中心が赤くなります。

見慣れたソメイヨシノとは、ずいぶん違うので、

言われなければ桜と気づかないかもしれません。

開花は、ソメイヨシノより少し遅く、4月の中旬から下旬です。


鯉が窪湿原


鯉が窪湿原は、鯉が窪池の周りに広がる3.6haの湿原で、

西の尾瀬とも呼ばれています。

とはいえ、尾瀬ヶ原は8690 haありますから、規模だけ見れば、ずいぶん小さいです。

ですが、標高1400mの尾瀬に比べ、標高550mの鯉が窪湿原では、

自生している植物の種類が多く、380種を超えています。

絶滅危惧種のオグラセンノウ(ナデシコ科)やアギナシ(オモダカ科)、

準絶滅危惧種のサツマハギ(マメ科)など、

他ではなかなか見られない植物が、鯉が窪湿原に自生しています。

限られた場所で、季節を変えてすみ分けている植物もあります。

例えば、リュウキンカは、尾瀬ヶ原では夏まで咲いている花ですが、

鯉が窪湿原では、雪が解けるやいなやぐんぐん成長し、

5月の初めには、一面黄色いじゅうたんのように咲き誇ります。

しかし、5月の終わりには、後から生えてくるビッチュウフウロに覆われて見えなくなり、

夏にはビッチュウフウロの花だけが咲いています。

各植物の開花時期はこちら

エゾゼミ、ヒメアカネ、ハッチョウトンボといった昆虫もいます。

鯉が窪池には、鯉がたくさんいます。

この池は、300年前に備中松山藩主板倉氏が灌漑用水池として作ったものです。

鯉が窪湿原の植物は、「鯉ヶ窪湿性植物群落」として

1980年に日本の天然記念物に指定されました。

「行ってみたら草ぼうぼうで、見たい植物を探すのがたいへんだった。」

という声も、ときどき聞きますが、

学術的に貴重な群生地として、人の手の入らない状態で

ありのままの植物の群生の状態を保存している場所です。

自然のままですから、季節によっては「花が全くなかった」ということもあり得ます。

7月・8月ごろが、花が一番多い季節です。

鯉が窪湿原に一番近い駅は、芸備線の矢神駅です。

とはいっても、駅から4.4キロあり、歩けば1時間以上かかります。

バスは無いし、タクシーも都会のように駅前に待機しているわけではありません。

隣の野馳駅は、駅前にタクシー会社があるので、

タクシーを利用するのであれば、距離は1キロほど増えますが、

野馳駅で降りたほうが便利かもしれません。




鯉が窪湿原

  住所 岡山県新見市哲西町矢田

  電話 0867-94-2347(鯉が窪湿原管理事務所)
  協力金200円(入園料)
  駐車場 約30台